2010年 01月 19日
#280 カリフォルニアの青い空

6年間いっしょに働いた同僚が会社を辞める。故郷のカリフォルニアにもどるのだ。カリフォルニアが故郷なら、きっといつかはもどりたくなるだろう、とおもってはいた。けれどもいざその日がきてみると、やはりさびしい。
いまの世界経済状況のなかで、米国で職を得ることは容易ではない、もうすこし様子を見たらどうだろうか、とぼくは幾度かアドバイスした。けれども彼はぼくの意見を理解はしても、同意することはなかった。彼の帰郷は決まったが、就職先は決まっていない。彼の28歳という若さをおもう。ぼくが彼の年齢だったころ、先輩の忠告なんて聞いちゃいなかった。そうだ、ぼくのアドバイスなんて聞いていたら、せいぜいがぼく程度の人生を送ることしかできなくなってしまうだろう。いまぼくは彼の前途に広がるカリフォルニアの青い空を眩しくかんじている。
with GRD3 2009/1/15撮影 那覇