2009年 03月 27日
エビそばの結論
この頃、お昼になにを食べたか、おもいだせないなんてことがよく起こる。ぼくとしては、おもいだせない程度のおいしさだったんだ、とおもって納得するか、それほどまでに記憶が衰えている、と判断するかの二者択一を迫られるわけだが、どちらもせつなくて決断できない。
以前那覇に駐在していたころ、会議室でお弁当を食べ終わった年配の同僚石川さんがぽつりと「一日の愉しみが終わっちゃったな」と呟いたことがあった。もう20年近くも前なのに、ぼくははっきりとそのときの彼の言葉とそのニュアンス(待ちに待ったスターマインが夜空に散ったあとの空虚感みたいな)を覚えている。名言だとおもう。
食はぼくたち人間の生命を支える重要な活動だからこそ、セックスとおなじように「愉しい」という余録がある、なんて話はもういいや、そう、今日食べたのは、エビそば、だった。おもいだせないほどの味というわけでもなかった。まあまあ、いけた。というわけで、結論が出た。
with GRDII 2009/3/27撮影 赤坂