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#547 過去と未来の交差点 オリンパスOM-D/E-M5

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 いま、オリンパスファンによるblogやHPが久しぶりの盛り上がりをみせていて、発表寸前の噂に翻弄されているリアルなかんじが伝わってきて愉しい。昨日のお昼ごろ、E-M5の全体写真がリークした瞬間、発信元の3/4 Rumorのサーバーに異常なアクセス集中が起きたらしく、しばらく繋がらなかったくらいだ。
 みんな、ことに男は、哀しいくらい新しいモノが好きなんだなあ、と我ながら呆れてしまう。さらに困ったことには、じつは古いモノもおなじくらい好きなのだ。早い話、どうやら現在だけが好かれていないらしい。
 現在というのは、過去と未来の邂逅点であり、どちらにも属していながら、どちらにも属していない、という一大特性があって、これを書いているのは現在のはずなのに、書いているそばから過去になっちゃう。でもって、すぐ先には未来が待っているんだから、現在って、かなり忙しい。
 現在の立場から見れば、常時、過去から追いかけられつつ、未来に追いつこうとしているわけで、じつに落ち着かないツラいポジションを与えられているというのに「現在が気に入らない」なんておもわれるのだから同情したくもなる。
 今回のオリンパスOM-D/E-M5は名称からして、シリーズ名とモデル名が別々で、じつに中途半端な現在的なポジションを象徴している。現在というのは、かようにわかりにくいものなのだが、この新モデルはマーケティング的な視線で見れば、過去と未来に対する人の弱みに巧くつけこんでいる。
 ところで噂のなかで、釣り人としてのぼくがとても気になっているのが、
①サイズがE-P3並で、ウエイトが400g前後の軽量級であるらしいこと
②防塵防滴であるらしいこと
③5軸ブレ防止システムにマクロ撮影での効果が期待できそうなこと
④背面液晶がチルトらしいこと
 なんだけど、もしこの4つが実現できていれば、釣りカメラとしてはほとんど理想にちかい。
 しかし、いまいちど冷静になってかんがえると、残念ながらこのカメラも、世に流通するあらゆるモノが孕んでいる矛盾と無縁ではいられないのである。
 すなわち所有した瞬間に、イヤだったはずの現在になり下がってしまうのだ。そしてまたぞろ未来へ目を向けるわけで、これはやはり一種の中毒といわざるをえないし、それを承知でビジネスを継続するメーカー側にも責任があるのではないか。
 カメラやレンズのパッケージに「健康のため、家庭のため、買い過ぎにはご注意ください」と記すべきではないのか、あるいはここは苦しいのを承知で、消費税率アップに加え、あえて「カメラ・レンズ税」の導入を野田首相に提案したほうが身のためではないのか、とすでに写毒が全身に回って、身も財布もこころもボロボロのぼくとしては、同士後進の健全な育成のためにこの場を借りて提案するのである。
 with OLYMPUS E-3 35mm/3.5 2008/7 自宅
by bbbesdur | 2012-02-06 00:04 | camera