2011年 12月 08日
#505 宇宙人のお月見
とうとう地球に酷似している星が見つかったらしい。ケプラー22bというのだそうだ。600光年の距離だから、そんなに遠くはなさそうだ。とはいうものの、600年っていうのは、仮にいまケプラー22bに到着しているためには、光の速度で行けたとしても、日本でいえば室町時代に出発していなければならない。
しかし、もし万が一彼の地に生命体がいたとして、地球の生命そっくりの進化をしていたら、かえって驚きだ。学者はおなじような条件があれば、おなじような生物進化があり得るとかんがえるのだろうが、おなじような生物進化といったって、のっぺらぼうの人間や、半透明の人間や、10本足の人間であったとしても、彼らはぼくたちに酷似している、といえる範囲内である。まるで見えなかったり、薄膜のようであったり、光の集合体であったり、思念の塊であったりしつつ、発達した知能を持ち、円盤に乗ってくれてる方が、かえって宇宙の多様性を理解しやすいような気がする。地球の科学が宇宙全体に通用するとかんがえるほうが、乱暴だとおもうのだ。
ところで明日の土曜日は日本全国で皆既月食。夜の10時頃から、やってるらしい。ひとまず科学のことはわすれて、お団子でも食べながら皆既月食を眺め、600光年の彼方に暮らす宇宙人が、お月見をしている姿を想像しようじゃないの。
with FujiFilm X10 2011/12 中野坂上