2011年 09月 05日
#466 フライフィッシングという形骸
山に登る理由はわかった、しかしなぜオマエは釣りをするのか? と問われると、立ち止まってしまう。山に登るよりも、おそらくはさらに本能に強く根ざしている欲求がそうさせているにちがいないのだが、本能に近いからこそ、思考や論理が役に立たないのである。本来、釣りをする理由は「明日を生きのびるため」である。キャッチ・アンド・リリースがあたりまえのフライフィッシングという遊びで、ぼくたちが夢中になっているのは、おそらく「釣りの形骸」である。形骸だからこそ遊びとして成り立つのである。
with GRD3 2011/8 富山