カテゴリ:okinawa( 121 )

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 普天間交差点の近くに、昔「α」っていう喫茶店があって、よくマリ子とランチを食べに行った。きっともうないんだろうなあ。マリ子はちいさいころからバレエを習っていて、当時那覇に住んでいたぼくは大道交差点近くにあったバレエスタジオに発表会を見に行きさえした。
 普天間基地に駐留しているヘリコプター部隊の残予算を目当てにぼくとマリ子は果敢にセールスを仕掛けたけれど、マリ子はいつのまにやらその部隊の男と仲良くなって、あっという間に会社を辞めて、結婚してアメリカに行っちゃった。しばらくしてぼくも東京にもどった。ヘリコプターはオスプレイに変わった。変わらないのはずっとそこにある普天間基地だけだ。それにしても、マリ子、いま、どこにいるのかなあ?
 with X-T1 普天間
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by bbbesdur | 2014-04-19 10:00 | okinawa

#649 冬の虹

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 冬の朝、那覇市の南側にはしばしば虹が掛かる。天候の回復に伴う強い北風が雨雲を南側に吹き寄せ、かつ東側から昇ったばかりの朝日が、南側に降っている小雨に斜光線を投げかけるからだ。いつかも虹の写真を載せたとおもって調べたら、2年前の昨日だった。朝方の虹は太陽の角度が浅いから大きくて、外側の副虹(7色の内と外が反対)もはっきりと見えて迫力がある。
 with X-E1 18-55/2.8-4 2013/1 那覇
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by bbbesdur | 2013-01-21 23:13 | okinawa

#647 白い街、那覇

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 那覇市役所の新庁舎が完成した。純白で清々しく、いかにも南国的で素敵だ。うちなーんちゅのデザイナーによるものらしく、ないちゃーデザインの県庁と隣接しながら、まるで正反対を向いたデザインである。県庁は沖縄的に見せるためにさまざまな工夫が凝らされていて、いかにも「沖縄しています」といった意図がまる見えだ。こんどの那覇市役所からはそういった意図がまるで見えてこない。じつに自然に沖縄的なのだ。県庁より、遥かに素敵だ。ますます那覇が好きになっちゃう。沖縄の冬はどんよりとして寒い日が多く晴天が少ない。入道雲と白さを競うだろう姿を、早く真夏の空の下で見てみたい。
(出先のため写真は480x305でしかアップできないので、帰京し次第アップし直します→完了しました)
 with X-E1 18-55/2.8-4 2013/1
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by bbbesdur | 2013-01-16 20:14 | okinawa

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 生まれて初めて沿道に立ってマラソンの応援をした。会社の仲間が5人走る予定だったが、男子2人は練習のやり過ぎによる故障と体調不良で棄権した。1人は東京から沖縄までやってきて、前日にゼッケンまでもらいながら、当日の朝に無念の決断をした。前進より撤退に、より多くの勇気がいることは、世のあらゆることに共通しているけれども、1年間この日のために準備してきて、直前で出走を取りやめる選択はさぞかし辛い決断だったろう。
 一方、うちなー女子3名はいつもどおり元気いっぱいにスタートして、余力さえ残しながら余裕でゴールした。2年前に完走したときはN、Y、Cの3人ともヘロヘロで、しかも6時間15分の制限時間ぎりぎりのゴールだったというのに、Yにいたってはいまや4時間で走るのだから、日頃どれだけ身体を鍛えているのか。3人の次なる目標はNYCトリオの名の通り、3人揃ってニューヨーク・シティー・マラソンに出場することらしい。
 目の前を走り去ってゆく2万5千人近くのランナーを眺めて「ランナーは考える脚である」と笑いつつ、努力が好きだなんて人間とはなんと因果な生物だろうか、と溜息をつくわたしなのだった。
 with D800 ED24-70/2.8 2012/12 那覇マラソン
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by bbbesdur | 2012-12-09 00:02 | okinawa

#614 西風は北風

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 朝、起きて、砂浜に出た。海風は湿り気を含み、夜の気配を微かに残しながら、西から吹いていた。沖縄に朝吹く西風はひっそりと砂浜を這うヤドカリのような優しい風であることが多いが、昔、沖縄では北風のことを西風と呼んでいたからややこしい。琉球王朝が風水上の都合で、北を西と読み替えていたからだ。つまり沖縄では冬になると北から強い西風が吹く。
「なんでよ?」
「だからよ」
 沖縄の人々が交わすこの常套句は、論理や理屈では説明のつかない因習世界で生きていくための方便なんだよね。
 with E-M5 60/2.8 Macro 2012/11 沖縄
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by bbbesdur | 2012-11-24 11:01 | okinawa

#607 米兵の休日

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 若い男ふたりと女ひとりの構図はうまくバランスが取れるからいい。といった撮影上の都合はともかくとして、じっさい3人の間がどんなバランスになっているのかと、ぼくは砂浜のヤドカリを撮りながらしばらく観察していた。男ふたりのの行動はどこかぎくしゃくしてスマートじゃなかったが、かといって女性の気を引こうとしているようでもなかった。女性にしてもどちらか一方に気があるという風ではなかった。3人がてんでバラバラに、つかず離れず、言葉を交わしたり、黙って寝転んだりしつつ、太陽の光をそれぞれの裸に受けているだけのことだった。せっかくの気持ち良い休日にひとりで宿舎に籠っていてもツマラナイから海にでも行こうか、そうおもった3人が、キャンプ・シュワブのそれぞれの部屋を出た通路でバッタリいっしょになり、そのまま3人で海岸までやってきたという風情だった。その3人の距離感がこの日の光にふさわしかった。
 with E-M5 45/1.8 2012/10 宜野座
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by bbbesdur | 2012-10-27 00:20 | okinawa

#596 沖縄の孫悟空

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 沖縄では雲がこんなに近い。だからかどうか、ときどき孫悟空を目撃する人物が現れて、彼らはセイダカウマリと呼ばれる。20年前、たまたまそんなひとりにぼくは自分の将来を占ってもらったことがあった。
 ぼくには赤い龍がついていて、空から1冊の本が降りてくるといわれた。彼は国際通りの裏手にあるケーキ屋さんの2階に住んでいて、店は繁昌していた。
 ぼくはそれから約10年後に幸運にも1冊の本を著すことができた。もうすこしだけ将来のことも訊いておけば良かったともおもったが、たとえば2冊目の本が舞い降りてくる、と知ったところで、なにもしなくて良いはずもなく、結局、やるべきことをやらなくてはならないことに変わりはなく、ラクが出来ないなら将来なんて知る必要はない。孫悟空でもドラえもんでもないぼくは、地に足をつけて一歩一歩進むことしか出来ないのだから。
 with RX100 那覇 波の上ビーチ 2012/8
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by bbbesdur | 2012-09-04 23:38 | okinawa

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 午後2時過ぎに北向きに方角を変えた台風15号の沖縄上陸はないと見ていたが、陽が落ちてからまた西に向かい始め、レダーを見るとさきほど名護か東村あたりに上陸したところだ。あと30分以内に名護市街が猛烈な風雨の後、静寂な台風の眼のなかに入る。こんな猛烈な台風の真ん中で夜空の星を見上げるって、いったいどんな気分なんだろう。
 これまでの動きを見ると、那覇には強風は吹いているものの、雨はさほどひどくなさそうだ。隔絶しているためにテレビやネットでも情報が流れ出てきていないとおもうけれども、レーダーの情報を見ている限り渡嘉敷島、座間味島の慶良間諸島が相当な影響を受けているように見える。本島は北部ダム群の上に盛大に雨を降らしているから、今年はもう水の心配をすることはない。
 沖縄観測史上最強の台風15号がいままさに沖縄に上陸した。
 with RX100 那覇パレット前にある屋台ピザ屋で 2012/8
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by bbbesdur | 2012-08-26 20:00 | okinawa

#591 3匹の子豚

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 20年以上前、那覇に赴任した翌年だったと記憶しているが、ひと月の間に猛烈な台風が3つたてつづけに沖縄本島を直撃したり、掠めたことがあった。本土に到達する台風とちがって、沖縄にやってくる晩夏の台風は、なんといっても速度が遅い。太平洋高気圧に行く手を阻まれつつも、まだまだ海面の温度が高いから、発達しつつ北上するのだ。いままさに沖縄本島に上陸寸前の15号も時速15キロだから、買い物に出かける奥さんの自転車くらいの速度で進むのである。その年の台風は3歳児の三輪車なみの速度で島に突入してきて、疲れを知らない子供のように、はしゃぎつつ奄美へ向かったけれども、なかなか後姿がちいさくならないまま、溜め息まじりに南の空を見上げれば、なんと次の三輪車の姿がある、というような具合だった。そのときの3つの台風の中心気圧は950hPa以上だったはずで、いまや910hPaにまで発達しようとしている15号に比べればまるで弱い台風だった。その弱い台風をぼくは自宅でやり過ごした。公的機関や会社が休みになるところが、沖縄の台風の最大の美点であり、台風上陸前夜に翌日の休みを確信して、居酒屋で飲んだくれるのが正統的なうちなーんちゅの姿なのである。
 当時ぼくは比較的規模のおおきなマンションの6階の3DKを借りていたのだが、そのとき初めて台風で建物が揺れるという体験をした。いやたぶんほんとうは揺れていないのだが、吹きつける猛烈な風で部屋の気圧が変動するらしく、揺れているように感じてしまう。これは怖くて、なによりも気持ちが悪い。いつも身体が緊張しているし、もちろん眠れない。だから酒を飲むのだが、なにしろ相手がいないし、当時はWEBなんてないから、時間も潰せないし、酔っているから本も読めないし、酒を飲むしかない。だから船酔いの上に、悪酔いを重ねたような状態になってしまう。翌朝も確実に台風は真上にいて、会社に行けない。特に会社に行きたいわけではないが、さすがに「いいかげんにしてくれ!」と叫びたくなったが、なんと南にはさらに次の台風が順番待ちしてると知って愕然としたのだった。速度が遅いから、一夜明けると台風一過の青空なんてわけにはいかず、だからいまでも沖縄には「台風一過」という言葉そのものが存在しない。
 910hPaにまで発達した台風が島を直撃するとどうなるのか想像ができない。最近、沖縄では木造家屋の人気が出てきて、新築を検討しているモアイ仲間もいるが、こんどのような台風がもたらす風や塩や雨に石垣なしで耐えつつ、夏の間じゅうつづく直射炎熱にもじっと耐えていないとならない。数年は持つかもしれないが、やっぱり本土とは気候がちがいすぎる。経済的な点、想定外の台風の来襲の可能性もふくめて、長い目で見れば、やはり沖縄は石の島なんだとおもう。
 with RX100 那覇 2012/8
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by bbbesdur | 2012-08-26 10:39 | okinawa

#590 台風15号接近中

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 台風15号が沖縄本島に接近中である。気象庁の予想によると明日の午後には上陸しそうで、しかも上陸時の予想中心気圧が920hPaという。ぼくには920hPaの台風が沖縄本島にやってきたという記憶がない。900hPa前後の超絶台風は秋になれば発生するけれども、夏とちがって太平洋高気圧がいないからたいがい太平洋に逸れてゆく。今回の台風は沖縄本島が経験する、たぶん数十年に一回の台風だ。
 かつてぼくが那覇に住んでいたころは、台風が上陸したところで、被害は微々たるものだった。本土に上陸しておおきな被害が出る度に「なんでかねー?」と台風慣れした彼らは不思議そうにしていた。けれども開発が進みすぎた今の沖縄本島は、昔とちがって、天然の要塞があちこちで綻んでいて、並の台風でも被害が出る。今回の15号はとてつもない強さだから、すこしばかり心配だ。沖縄のみんな、飲むなら外に出ないで、たまには家で飲んでね! そういえば、いままさに那覇にいるはずのyusukeはどうしてるかな? 今回はナイチャーとしてはかなりのレア体験になるだろうけど、間違っても「台風を見よう」なんて気を起こして、おんぼろレンタカーで泊港に近づかないように!
 with RX100 2012/8 那覇
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by bbbesdur | 2012-08-25 21:36 | okinawa