カテゴリ:north japan( 34 )

#645 北国の男

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 北国に来るといつもおもう。男って、エラいなあ、って。酷寒の中で仕事をしている男の姿は、やはり様になっている。男がタフでないといけないことを思い出させてくれる。
 with X-E1 18-55/2.8-4 2013/1 三沢空港(クリックするとおおきくなります)
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by bbbesdur | 2013-01-10 22:07 | north japan

#609 冬の入口

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 秋は新幹線なみの速度で日本列島を通過していて、あたりにはいつからか枯葉を焼く匂いが漂い始めている。知らない間に太陽はだいぶ低空を通るようになった。昨日、東京はこの秋初めて放射冷却の朝を迎えた。もう冬はそこまで来ている。
 with D800 24-70/2.8 2012/11
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by bbbesdur | 2012-11-17 01:09 | north japan

#597 夜の瀬音

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 夜を徹して東北道を駆け抜け、夜が明け切らないうちに川辺に着いた。橋の下を流れる水はおもいのほか勢いがあるように聴こえた。良い釣りが出来るかもしれない。わたしはそう願って車のシートに横たわった。眠れそうにはなかったが、眠りはたちまち訪れた。目が醒めると窓の外は白々としていた。風はなかった。ドアを開けて、外の空気を吸った。草木に溜まった朝露が、未だ夏の匂いを放っていた。わたしはおおきく伸びをして、空を見上げた。霧が晴れてきた。暑い日になりそうだった。
 with E-M5/12-50 岩手 2012/9
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by bbbesdur | 2012-09-16 00:55 | north japan

#572 軍隊の男女

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 日本にやってきたいまどきの米兵は円高の影響で基地の外に出て遊ぶことがすくなくなった。いきおい飲むのも遊ぶのも基地のなか、ということになるのだが、兵隊の男女比は20:1くらいだから、男にとっては分が悪すぎる。女性天国といいたいところだが、じつは基地内レイプという深刻な問題があるところがアメリカであり、男性自殺者はおおいけれどもレイプなんて聞いたことがないのが自衛隊である。どちらも社会の歪みを引き摺っているのだが、じつは軍隊という組織そのものが歪みなのである。
 with XZ-1 三沢 2012/5
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by bbbesdur | 2012-05-27 22:58 | north japan

#559 忘れっぽい人

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 Face Bookでこんな文章を見つけました。
 でも、どうせ数日でわすれてしまうんです、この激しい胸の痛みを、ぼくは。
 with DMC-FX01 2006/8
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by bbbesdur | 2012-03-11 16:53 | north japan

#544 向こう岸の友人

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 西野へ
 昨日の夜、三沢から東京にもどるとき、激しい雪のために新幹線が速度を落としつつ古川駅を通過した。暗い窓の向こうに降りしきっている雪を眺めながら、大学4年生の仙台演奏旅行のときに、オマエと鍵冨と柳田とオレの4人で柳川の実家に遊びに行ったことをおもいだした。
  あのころはもちろん東北新幹線なんてなかった。特急ひばりに乗って行ったはずだが、まるで覚えていない。覚えているのは仙石線に乗って、みんなで松島に行ったことだけだ。なにをしに行くわけでもなく、ただ海に行きたかっただけなんだろう。それが若さというものだ。 古川に住む柳川の親父さんはだいぶ前に他界されたらしいが、お母さんは震災も乗り切り、元気で暮らしているそうだ。
 雪に白く埋もれた古川の町を眺めながら当時のことをおもいだし、柳川にメールしたら(柳川はいま東京で働いていて、お袋さんは古川で一人で暮らしている)案の定、2日前から実家の水道管が凍って湯沸かし器が使えなくなっているらしい、と返信があった。80歳を越えているお袋さんには、今年の寒さは堪えていることだろう。
 しかしあのころの柳川の親父さん、お袋さんは、いまのオレたちくらいの年齢だったはずだ。暗い車窓に映っている自分の顔を見ながら、オレたちもずいぶん遠くまでやってきたんだなあ、とおもわないわけにはいかなかった。
 今月は仲間内で遅れた新年会をやる予定だ。そうそう、オマエとおなじように地元の銀行に就職した静岡の河合がどこかの町の支店長から、人事部長に昇進したそうだ。ユキちゃんの報告によれば、だいぶ頭も薄くなって、たしかに人事部長らしい貫禄は出ているらしい。
 しかし人事部長ともなると、ただでさえ厳しいこのごろの金融界で、さらにおおくのストレスがのしかかってくるだろう。命を縮めるために出世し、そしてそれを本人が喜ぶなんて、やっぱり悪魔って存在するのだとおもう。オマエのようにならないといいが。
 ところでやっぱりそっちも寒いのか? いつになるか、まだ知らされていないが、将来、オレもそっちに行くことになっているから、それがちょっと心配だ。
 bbbより
 with FujiFilm X10 2012/1 三沢
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by bbbesdur | 2012-02-03 00:16 | north japan

#498 空飛ぶ要塞

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 少女だった母は、福岡に飛来するB29の編隊を見上げて、きらきらと銀色に美しいとおもった、というが、 じっさいプロペラの飛行機には魅力がある。回転するプロペラの運動感が、空を飛ぶという状況を連想させやすいから見ていて自然だし、ブーン、という唸りも、なかなかいい。少女は、まさか日本の飛行場に米空軍機と日本の航空自衛隊機が仲良く同居する時代がくるとはおもいもしなかっただろうが。
 with FujiFilm X10 2011/12 八戸
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by bbbesdur | 2011-12-02 08:00 | north japan

#493 勤労感謝の水曜日

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 水曜日の休日。その名も勤労感謝の日。わるくない。ちょうど真ん中に立って、ガス抜きしてくれる煙突のようだ。
 with FujiFilm X10 2011/10 八戸
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by bbbesdur | 2011-11-22 23:06 | north japan

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 働き始めたころだったとおもう。里帰りしていたぼくは、父に「なにかおもしろい本を買ってきてくれないか?」と頼まれたことがあった。彼がいう「おもしろい」が「笑える」という意味であることを知って、ぼくは北杜夫の「船乗りクプクプの冒険」を買って帰った。その夜、襖の向こうの寝床から父の盛大な笑い声が響いて止まらず、母はうるさくて眠れなかったと、翌朝ぼくにこぼした。
 ぼくが北杜夫を初めて読んだのは中学1年生のときのことで、それが「船乗りクプクプの冒険」だった。当時愛読していたドクター・ドリトル・シリーズから、ドクトル・マンボウ・シリーズに鞍替えし、それから一気に日本の小説に興味が向いた。といっても、じつのところ10代前半の少年に「夜と霧の隅で」や「幽霊」あたりに何が書かれているかなんて、まるっきりわからなかったが、ともかく読んだ。わからないままに遠藤周作、安岡章太郎、開高健、吉行淳之介と読書体験はつながっていった。
 今日の朝日新聞夕刊に「大切なこと、かんじんなことはすべて省略し、くだらぬこと、取るにたらぬことだけを書くことにした」という「ドクトルマンボウ航海記」のあとがきが紹介されていた。あの本はたしか表紙にビニール・カバーがかかっていて、いまでもその感触が指に残っている。結果的にこの本はマンボウシリーズの嚆矢となる大ベストセラーとなった。つまり人は、ぼくの父が欲したように、「くだらぬこと、取るにたらぬこと」で笑いたいのだった。
 それにしても「大切なこと、かんじんなこと」より「くだらないことや取るにたらぬこと」で読ませることの方が、はるかに難しい。大切なことを書こうとしているのに、くだらないものになってしまう当blogは、最悪のサンプルなのである。
 北杜夫さん、小説の愉しみを教えてくれて、ほんとうにありがとうございました。ご冥福を。
 with Fuji Film X10 2011/10 八戸港 
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by bbbesdur | 2011-10-27 01:35 | north japan

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 川に水没させてしまったNIKONのD700とSIGMA1.4/50が修理不能を宣告されてもどってきた。胸ポケットに入れていたRICOHのGRD3は修理されて手元にもどった。
 ぼくが使うカメラは、いつかどこかの川で、かならず水没してしまう。だからこそ携行品保険に入っていて、これまでは修理料金を保険でカバーしてきた。修理不能となったのは今回が初めてだ。修理不能の場合、保険金は経年分を差し引いた時価だそうで、あんまり期待していなかったけれども、意外なほど高額に査定されて、おどろいた。新品を買ってもだいぶおつりがきてしまう。いやあ、とても勉強になった。勉強になったからといって、こんどは意図的にカメラをバスタブに浸けて窒息死させるわけにはいかない。しかし濡れた手でバスタブを撮影していたら、滑ってカメラがバスタブに落下することがないとはいえない……バスタブだって写し方によってはアートになるのだから……というふうに思考した先に待っているのが保険金詐欺への甘い誘惑である。
 カメラが水没してしまったという結果はおなじなのに、水没した原因が問われる、という携行品保障契約は、おもえばじつにおおらかな契約で、逆にだからこそ道徳的な契約なのであった。意図的にやるか、やらないか、が犯罪者になるかならないかの境界であり、すべてを知っているのが自分だけという密室状況において、頼りになるのが自分の良心、道徳観となるわけで、おもえばじつにぼくに向いていない契約なのであった。密の味を知ってしまったからには、密が恋しくなる前に、解約した方が身のためだ。しかしよくよくかんがえてみれば、ひょっとしたら来年の河原はなぜか今年よりも滑りやすいかもしれないから、念の為に倍額に……。
 with GRD3 2011/9 岩手
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by bbbesdur | 2011-10-22 12:40 | north japan