#243 GRD3+DP-1÷2

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 SIGMAのDP-1の中古品が30,000円を切ったのをネットで確認して新宿の中古カメラ屋に向かった。ショーウィンドウには10台くらい並んでいた。中古カメラ店に行くといつもおもうけど、おんなじモデルがずらーっと一列に並んでいるのってとってもセクシー。
 で、今日、初めて使ってみた。だから正確な批評なんてできない。でも、おおざっぱな感想ならいえる。ひと言でいうと、
「良いところは画質。悪いところは画質以外のすべて」
 というところかな。一枚撮ってから、しばらく待つなんて、まるでポラロイドカメラみたいだ。おもわずカメラを振って早く乾かしたくなる。使い勝手に関していえば、むずかしいところがひとつもない。「むずかしいところがない」のと「使いやすい」のは、もちろんイコールじゃない。シンプルだけれども、その分奥行きもないということだ。10分いじれば使えるようになる代わりに、慣れたら使いやすくなる、という要素が絶無なのである。
 じつにおおざっぱなレビューだけど、使用第1日目のこの印象はたぶん変わらないだろう。カメラがシンプルなだけに、変わりようがない。それなのに、ぼくのいまの気持ちはといえば、「いいじゃん」なんだ。手に入れたものをわるくおもいたくない、というのは全購買者の心理だとしても、このあたりのぼくの気持ちはもう少々複雑なのだ。
 ぼくは普段はリコーのGRD3を使って、ほぼ毎日写真を撮っている。GRD2のときから操作性が変わっていないGRDシリーズを一言でいうと、
「ほとんど、ぜんぶ、いい。でも画質には不満がある」
 なのだ。
 写真にちょっとでも関心を持ったことがある人ならわかるとおもうけど、画質というのは、カメラマンの興味の90%くらいを占めているとおもう。だからGRDシリーズがいくら、「ほとんど、ぜんぶ、良く」ても、それはじつは全体の10%を語っているに過ぎない。だからぼくのなかでは常に画質に関する不満がくすぶっていて、なんとかならないのか、とほぼ毎日おもい悩んでいる。GRD2からGRD3になったときには、レンズがかなり良くなって、このあたりの不満が多少なりとも薄れはした。でも、やっぱりぼくたちの目はデジタル一眼(レフ)の品質に慣れてしまっている。それになによりもフィルム時代を知っているぼくらおじさんは、たとえばCONTAX T-2とかT-3、リコーのGR、ミノルタのTC-1なんかの画質が一眼レフのRTS3やニコンF-3に勝るとも劣らなかったことを実体験している。カメラの筐体が小さくても、フィルムのおおきさ自体は変わらなかったから、レンズさえ良ければ、コンパクトカメラでも一眼レフに対抗しうる写真が撮れた。コンパクトカメラをおもうとき、どうしてもあの幸福な時代が頭をよぎってしまうんだ。
 DP-1はデジタル一眼(レフ)と同等品質の写真が撮れるところがすべてで、使い勝手は最悪(かなり笑える)。まさにGRDの正反対だけど、画質さえ保障してくれるなら、あとはなんとかやってみせるぜ、という挑戦的な気持ちがぼくのなかに芽生えてきている。このあたりが新しいカメラを買うときのぼくの理屈なんだけど。撮る気持ちになるっていうのが、なによりも肝腎だとおもうから。
 それにしてもGRDとDP-1を足して2で割ったカメラってどこも出そうとしないけど、そんなに市場性ないかなあ。富士フィルムがAPSサイズのハニカム素子で出したら、どんなに使い勝手が悪くても我慢するっていうカメラマンたくさんいるとおもうんだけど。明日、たまたま六本木ミッドタウンの富士フィルム本社ビルに行く用事がある。そのときに聞いてみることにするね。
 with DP-1 2009/12/2撮影 六本木
*上が初掲載時のLIGHT ROOM2現像。下がSIGMA Photo Proで現像をやり直した結果。白とびがかなり改善されたのと、奇妙な赤っぽさが薄れた。これだけ癖があるカメラだから、良さも悪さもわかってるシグマ純正ソフトが無難かもしれない。
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by bbbesdur | 2009-12-02 23:46 | camera