#213 お好み焼き屋はハシゴできるか?

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 そもそもどうしてそんな気になったのか、広島でお好み焼きのハシゴをしようとおもいたって、同僚ふたりと夜の広島の街に繰り出したことがある。それが無謀な試みであるとわかったのは、カウンター前に山盛りに乗ったキャベツとやきそばを見たときで、ぼくたち三人はほとんど無言で三つならんだ小山を見つめた。もちろんビールも飲むからお腹は膨れて、しかしぼくたちは弱音を吐かなかった。休憩しなくてはならない、とぼくは提案し、ふたりの同僚は頷いた。パブに入って、彼女たちはモスコミュールかなにかをオーダーし、ぼくは山崎ですこしでも胃をすっきりさせようとおもった。ぼくたちはお互いの様子をうかがいつつ、言葉少なに時をやり過ごし、小一時間してからもう一軒のお好み焼き屋に向かった。もちろん当初予定した食べ比べによる店の評価なんてできるはずがなかった。それでも彼女たちは店を出ると膨れたお腹をさすりながら、二軒めがおいしかったと言い張った。ぼくにはそれは意地でいっているとしかおもえなかった。もうぼくはお好み焼きなんて、どうでもいいという気分で、一生食べなくてもいいとおもっていた。
 今回、ふたたびふたりの同僚と広島にきて、ぼくたちはいつかの二軒めの店に行った。ほんとうにおいしいお好み焼きだった。きっと彼女たちは正しかったのだ。
with GRD3 2009/10/18撮影 広島
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by bbbesdur | 2009-10-20 22:11 | west japan