#691 痔の話 第17回 再びなぜか硫黄島

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「それでは麻酔の注射から始めます」
 医師はそう言った。始めるも何も、すでにして注射を打てるだけ打ってるじゃないの! と思ったが、医師はふたつの手術を別物と認識して処置しているのだった。横たわった一患者としては、ほんの少し前の注射と同じヤツをまたまた打たれるだけのことだ。ぼくは極めて冷静に、今度のヤツがこの日12本目の注射であると計算していた。計算と言うのが憚られるような、これ以上ない単純な足し算だとしても、ともかく1日に12本も注射打たれたことある人って、そうそういないでしょ。念のために言っておくけど、BCG注射は全部で18個の痕が残るけど、あれは1本としてカウントするんだからね。もしギネスに挑戦する気があるなら、断然ジオン注射を薦める!
 ところで例によってどうしても話は逸れていくわけなんだけど、蚊に刺されるとなぜ痒いか知ってる? ぼくは、バイ菌が含まれているから痒くなるんだ、というような日本脳炎的かつ感覚的な連想をしていたけれども、それはまるで違っていた。多くの人にはとても信じられないだろうけども、これは厳然たる科学的事実だから心して聞いて欲しい。
 蚊に刺されたとき、当然1本の針に刺されるとおもっている人が多いとおもうが、じつは6本の針に刺されている。蚊は人間の皮膚に止まると、まず下唇と呼ばれる部分から3本のノコギリ状の針を突き刺すらしいのだ。その針に人間の感覚を麻痺させる麻酔薬的な唾液が含まれていて、痛い!って感じさせないようにしているらしい。人間の手術と同じ手順だ。その後、上唇、そして大顎から血を吸い上げる3本の針を突き刺して、一気に血を吸い取る。で、なぜ痒くなるかといえば、その麻酔薬、つまり蚊の唾液が人間の皮膚にアレルギー反応を誘発させてしまうからなのだった。蚊が1回に6本の針を突き刺しているなんて、絶対に許せない! もし3匹の蚊に刺されたら、ぼくのギネス並みの記録もあっさりと更新されてしまうではないか! 今年の夏は栗林中将なみに、徹底的に我が身を守ってみせる。蚊よ、かかってこい!

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by bbbesdur | 2017-05-11 21:51 | health care