#500 500回記念で、なぜか富士フイルムX10の画質について

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 富士フイルムX10の画はニコンの入門機+キットズームのJPEGよりも、パッと見には見栄えがするが、画質については、カメラ内の画像ソフトがここまで進むと、良いか悪いかよりも、好き嫌いの問題なんじゃないだろうか。富士フイルムの画質の基準は明らかにフイルムにあって、粒状感をそのままデジタルで実現しようとしているから、ぼくのような旧人類には美しく見えるのだ。だから例の等倍あら探しをすると、なんだ滲んでいるじゃないの、とがっかりすることになるし、RAWで撮ることのメリットもすくない。等倍で画質を評価する人々を、ぼくは沖縄風に「とうばいやー」って呼ぶんだけども、たとえば女性の顔って、そんなに近くで見ないでしょ、通常の状況では……。
 ともあれ、これまで使ってきたGRDと比べたときの画質系における最大のちがいは、現像時の後処理である。良くも悪くも、X10は後処理が微調整になる。つまり、すでにして撮った時点で、その画はかなり完成されていて、つまりはぼくの好みの雰囲気なのだ。一方、GRDは撮って出しというわけにはいかない。コンパクトカメラとしてはかなり加工耐性があって、それがGRDの良さなのだが、逆にいうと、加工しないと見栄えのする画になりにくい。
 今日の写真は今週行った八戸の夕暮れで、上がいわゆる撮って出しの無調整で、下はぼくの好みのプリセットで調整したもの。LIGHT ROOM3で「補助光効果」を3段階、「コントラスト」を0.5段階、「自然な彩度」を1段階上げただけだ。この日は気温がほぼ0度で雪がちらついていたから、画面が多少青みがかった方が冬の夕暮れの気分が出る(というのもフイルム時代の感覚的な名残りだとおもう)とおもって調整したけど、かえってアザとくて、無調整の方がかえって寒々しいようにおもえる。
 いずれにしてもGRD3だとこういうわけにはいかない。露光量に始まって、補助光効果、コントラスト、明瞭度、色別に色相、彩度、輝度をいじることになる。あと、換算28mmの単焦点ということもあって、トリミングすることもおおい。X10ほどJPEGとRAWの差が明確ではない。ついでにいうと、X10もGRDもぼくのようなスナップ撮影中心だと、RAWで撮るにはレスポンスが悪すぎる。一枚撮ってからの待ち時間がながすぎて、シャッター・チャンスを逃すことになる。ものすごく厳密にいうと、ぼくがスナップカメラに望むのは、すべての「速さ」のなかでも、とりわけ「待ち時間のなさ」である。人って、ものすごい他者認識感覚があって、雑踏のなかでカメラを構えて1秒おなじところに留まっていると、「おや?」っと気づかれてしまう。だから、ことコンパクトカメラに関しては、ぼくにはRAWの画質はどうでも良くて、カメラにすべてを任せたい。そんな点でX10のJPEGは好みが合っているから、ラクチンなのである。
with FujiFilm X10 2011/12 八戸 (上が無修正、下がレタッチあり。クリックするとおおきくなります。で、こうやって並べて初めて気づいたことがある。じつはこの写真は「フィルムシミュレーション・ブラケット」で撮った3枚のなかの1枚で「Provia」を選んだのだった。すでに残り2枚は消してしまったが、そういえば、よくよくおもいかえしてみれば、隣りにあった「Velvia」は青みがかっていた)
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by bbbesdur | 2011-12-03 13:00 | camera