2011年 09月 08日
#469 移ろいの頃
日中はたしかに暑いけれども、光はすでに東京に秋が足を踏み入れたと告げている。自宅周辺のセミも主役がアブラゼミからツクツクボウシに変わった。夜、草むらから聴こえてくる秋の虫の声もだいぶおおきくなった。日が暮れるのも早い。6時になれば、夕空は藍色のなかに幽かに夏の太陽の残照を滲ませながら暮れてゆく。電車の警笛がすこし寂しげに聴こえるようになった。いま、まさにぼくたちは移ろいのなかにいるのだ。そしてある朝起きて、扉を開けると、そこに秋が立っている
with GRD3 2011/9 東京