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#359 釣りをする女性の本音

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 へんりーさんへのコメントに代えて
 ホント、へんりーさんもぼくも、昔からずっとそうおもってやってきたわけですよね。つまり昨日の記事に書いたように、あるいはへんりーさんのコメントのとおり、ぼくたちはフライフィッシングを「遊び」と認識してきたわけです。
「釣り」という行為の中にはもともと「食べる愉しみ」と「釣る愉しみ」のふたつの愉しみが同居していて、その「釣る愉しみ」の方だけを切り取って専門化してきたのが、現代のフライフィッシングだとおもいます。
 初心忘るべからず、といいますが、ぼくはエサ釣りから渓流釣りに入ったので、初心のなかには「釣った魚は食べるべし」という気持ちが強くあって、フライフィッシングに転向してからも、初心を忘れるのに苦労したクチです。今回も禁煙していた男が久しぶりに吸う煙草のような怖さがあったのですが、幸い、どちらかというとニコチンは懐かしくもほろ苦かった。
 今回集まった8名のなかにはフライフィッシングを愛していながら、海で真鯛やヒラメやカレイも釣る3名の女性が混じっていて、彼女たちが普段ヤマメやイワナに限ってリリースしていることに、ぼくはすくなからず驚いたのですが、じつは今回のイベントは彼女たちにヤマメを食べてもらうことが目的だったのです。つまり彼女たちは10年近くフライフィッシングをやっていながら、ヤマメを食べたことがなかった。これはぼくには驚きで、フライフィッシングの文化って、ここまできたんだなあ、というのが正直な感想でした。ついこの間までキャッチ・アンド・リリースについての論争があったような気がするのに。ぼくはヤマメを喰わずに、歳だけ喰ってきたんだなあーって、しみじみしました。
 ぼくやへんりーさんは大昔にヤマメのおいしさや、イワナのちょっと水っぽい感じを経験している。つまり舌でヤマメとイワナを区別することができる。この感覚はまちがいなく、ぼくたちがイワナとヤマメを釣るときの感覚の違い(ヤマメが俊敏で、イワナはおっとり)と分ち難くなっている。そのあたりは21世紀になってからフライフィッシングを始めた人はわからないんだなあ、とおもったわけです。
 彼女たちの「ヤマメってこんなにおいしいとは知らなかった!」という反応にぼくは、将来の岩手の釣り場を憂慮しましたが、幸い彼女たちのフライフィッシングは確固たるもののようでした。翌日行った三陸の川でたくさんの魚を釣り上げていましたが、優しく、愛おしげに、白い手でヤマメを包み、迷うことなくリリースしていました。

 P.S. でも、ほんとうのこというと、今回いちばんおいしかったのは、その日にNさんのお庭で穫れたナスとオクラとトマトとピーマン、そして買って来た尾花沢のスイカと、あとS子さんが釣ってきたタラのお吸い物でした。あんなにおいしいタラ食べたことなかった。タラって冬のものとばかりおもっていましたが、無知でした。Tさんは今週末アナゴ釣りに行くらしいけど、ほんとに女性の飽くなき食への探究心ってスゴい。早い話が、じつは彼女たち、ぼくたち男の前ではお愛想でヤマメを「おいしいー!」っていっておきながら、こころのなかでは「海の魚の方がずっとおいしいじゃん!」って、おもっていたにちがいなく、じつはフライフィッシングの文化云々以前に、ヤマメちゃん、おいしくないから難を免れているのかも。
with D700 4.5-5.6/70-300mm、1.4/24
by bbbesdur | 2010-08-05 08:33 | flyfishing