2010年 07月 14日
#349 イエローストーン その8
イエローストーンにいつ行けば良いのか? と問われたならば、かなり迷う。その釣り人がどんな釣りが好きなのか? でベスト・シーズンが変わるからだ。
もし彼が大きな魚を釣り上げることを釣りの最大の眼目と考えるなら、迷わず秋だ。それもイエローストーン国立公園での釣りが禁止される11月の第1日曜日ぎりぎりがいい。産卵準備に入る大きなブラウン・トラウトが狙える。でも、10月下旬のイエローストーンは秋ではなくてすでに冬だから、天気が崩れると良くて雪のなかの釣り、荒天がつづけばほとんど宿で冬ごもり状態になる可能性がある。
もし彼女が魚の大きさなんてどうでもいい。でもたくさん釣りたい、というなら、6月前半がいい。雪代で増水している川はおおいけれども、公園内の川ならだいじょうぶだし、なによりも解禁直後の魚はスレていないから釣りやすい。でも今年のように寒くて雨がおおい年に当たると、まるで釣りにならない可能性がある。
もしあなたがライズを釣りたい、というなら、やはりなんといっても6月下旬から7月上旬がいい。PMDやらグリーンドレイクやらFLAVやらBWOやらたくさんのカディスが羽化して、鱒は興奮している。でもなにしろ、釣り人がおおく、7月4日が米国の独立記念日だから観光客もおおい。公園内で白頭鷲やオスプレイやバッファローやエルクやムースに出くわす度に、見物渋滞に巻き込まれる。
だからお薦めは、ずーっと行きっぱなしで釣りをすることである。いつ釣りをするか? ではなくて、いつ釣りをしないか? という状況に身を置かなければ、いい釣りなんて、出来るはずがない。結論は会社を辞めて、釣りに専念する、ということになる。
with GRD3、D700 4.5-5.6/70-300mm、GF1 1.7/20mm